売れる力とは? 2021.11.22

『Z世代』考

 

『Z世代』とは?

 

最近メディアでは、ある幅での「若い人」たちを『Z世代』と呼んでいます。
『Z世代』とは、定義は諸説あるそうですが日本では1995年〜2010年生まれの「若い人」たちを指すようです。X世代、Y世代の次であり、その次はアルファベットがもうないので『α世代』になるそうです。

 

これまで「若い人」の消費性向はふたりいる娘たちを見ながら感じてきました。この定義に従うと彼女たちはY世代なので、いよいよ我が子たちより若い世代が消費の中心に向かおうとしている訳です。古い話で恐縮ですが、私が「若い人」であった頃は当時のおじさん達からはこぞって「新人類」と言われたものです。ある本にもそういったことが書いてありました。

 

↑日本の世代論の中での『Z世代』

 

【光文社新書 原田曜平著 Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?】より

 

いつの時代も「若い人」は次のマーケティングトレンドとして様々な名前をつけられて持て囃されるのですが、現代の「若い人」は数の比率としてこれまでになく少ないということが特殊事情のようです。早晩、住宅分野においても娘たちより「若い人」たちが、消費の主力になります。いざ「おじさん」の立場になるとその筋の本を読んだりして勉強するのです。自分達もかつてはそうであったように、「若い人」たちは特別に意識している訳ではなく、現在の世相と環境により普通に生きているだけなのですが。

 

 

 

『Z世代』にまつわるあれこれ

 

様々な情報源によると、『Z世代』なる人たちの特性は様々あるようです。
彼らは数のウェイトは少ないものの、ネット社会の中では極めてプレゼンスが大きいということもあってネタには事欠かないようです。なにせ彼らは皆スマホネイティブ(最初に手にしたデバイスがスマホであった世代)なのです。

 

スマホネイティブであるが故に、SNS上で叩かれたくはないという「同調志向」と自己アピールしたいという「発信意識」がどちらも強く同居した状態であるのだそうです。繋がることより発信がメイン、MIXIやフェイスブックよりもツイッターやインスタグラムなのはそのせいであるようです。

 

彼らの多くは標準的に身内用・公開用・趣味用・愚痴用など複数のアカウントを持っていて、使い分けている人が多いようです。そうして複数の匿名の顔を持ち、昨今のSNS上での誹謗・中傷などを回避しつつ発信・アピールすることで、強く秘めた自己承認欲求を満たす世代との分析が主流です。私の若い頃よりは色々と便利にはなったものの、それはそれで大変な時代を過ごしているのです。

 

 

ある日、最近新しくできた感じのお店に飲みに行きました。もうひとりの「おじさん」と共にです。その店はラム肉を売りにしているお店で、まあるいカウンターに囲まれた焼場を中心に同心円状に客席が配置されていました。どの席からも同じ距離感で、網の上で煙をあげて焼けていくラム肉が見えるようになっているのです。上手な配置です。解っている人の設計だとすぐに分かります。

 

「おじさん」ふたりが何よりも感動したのは、スマホで注文するこの店の仕組みでした。まず、LINEで友達登録すると自動的にチェックイン、動画を駆使したメニューからそれぞれのスマホで注文ができるのです。スマホ画面上でラム肉がじゅうじゅう、お店の真ん中の焼き場でもラム肉がじゅうじゅう。たまらず頼みたくなります。不慣れな「おじさん」でも安心なように、注文ボタンをタップして注文受付がされると店内に”受付音”が鳴り響く仕掛けになっています。注文ボタンをタップして「おじさん」ふたりしてしばし耳をすませていると「ピピーン」と鳴るのです。そうするとまた「おじさん」の会話がはずむ訳です。

 

※動画右下のアイコンをタップしていただくと全画面表示になります。

 

 

↑LINE登録後に出てくるオリジナルスマホ注文画面の遷移のようす(見事です)

 

 

そして、何杯か飲んでからすぐ側にあったトイレに立つと、なんと小便器のみ。女性もたくさんいるのにどうしているのか?と思い、女子スタッフ(Z世代)に尋ねてみました。2階にも客席と「インスタ映え」するちゃんとしたトイレがあるのだということでした。もう何杯か飲んでから、今度はその2階のトイレへ。客席には「Z世代』と思しき女子たちが大量に座っていました。そして、女子スタッフが「プロジェクションマッピング」と言っていた演出のある「映えトイレ」にいざ。

 

↑『Z世代』の女子スタッフが勧めてくれた2Fトイレ

 

 

なかなか楽しめるトイレで、確かに「インスタ映え」する場所ですよね。「プロジェクションマッピング」ではなく、技術的には「プロジェクター便器」という感じでしたが。「Z世代」の人たちは、こうしてSNSにお店のトイレをアップしたりしつつ、間接的に別の主題を「自慢」するのだそうです。「ご飯に行ったお店のトイレがびっくり!」などと言いつつ、自慢のバッグをちらっと画面の端に写したりする「手法」を巧みに使うのです。「おじさん」にはまわりくどい気がしますが、こういうのが「叩かれない秘訣」なのだそうです。SNSにアップするのにも周りの心象が悪くならない程度に「名目」が必要なのだそうです。若い人も大変なのですね。

 

 

 

テレビ局に見る「衰退」の構図

 

最近はあまりテレビを見なくなりましたが、テレビっ子であった子供の頃に比べるとCMの傾向は相当変わってきたと思います。昔は対象年齢が子供である自分に向けられているものも多かったと記憶していますが、今では現在の歳の自分より明らかに上の世代に向けたものが多いこと。当然スポンサーの意向もあるのでしょうが、テレビ視聴の中心が高齢化しているということの現れかと思います。

 

しかし、平成の高齢化は人口の多い団塊の世代がまだまだ消費パワーのある前期高齢者(65歳〜74歳)になる状況でしたが、令和の高齢化は人口の多い団塊の世代が後期高齢者(75歳〜)にスライド、消費市場から離脱していく状況になっていきます。アクティブシニアがアクティブでないシニアに大量に移行していくフェーズに移るのです。

 

そういった変化の現れとして「視聴率」の測定方法が2020年から「世帯視聴率」から「個人視聴率」へ見直されました。「世帯視聴率」とは、家単位で測定。何世帯でテレビをつけていたかを示す割合です。何人見ていたかはわかりません。いっぽう「個人視聴率」とは、世帯内で、だれがどれくらいテレビを見ていたかを示す割合で性別・年代別に調査されるようになっていて、何人見ていたかが計算可能になります。

 

さらに最近では「コア視聴率」ということも言われます。 これは「コア層」と呼ばれる13歳~49歳の男女の個人視聴率を指しています。「コア」は物の中心部という意味、視聴率においてはその番組のターゲット層を指していて、特に商品購買意欲の高い視聴者層とされています。そのため、コア視聴率はテレビCMを出稿する上で見逃すことのできない指標だそうです。スポンサーがシビアになってきたのですね。ちょっと「いまさら」という気もしますが。

 

↑コア視聴率に用いられる区分(年齢・性別になっているようです)

 

 

2019年にインターネット広告投資額がテレビメディア広告投資額を初めて逆転しました。スマホネイティブの『Z世代』は、そもそもあまりテレビを見ません。個人視聴率が明らかになる事により、改めてテレビ局はどんどん目の前の「成果」を出すことに追い詰められているようです。これは今に始まったことではありません。

 

最大の原因は現状の顧客ばかりを見て仕事をしてきたという事、短期的成果にあぐらをかいて未来の顧客をつくってこなかった事にあるような気がしてなりません。

 

 

社長の会社は綿々と続く事業の、その先のお客様を意識していますか?どこかの国のテレビ局のように、目の前の成果を出すことに追われてしまっていませんか?

 

 

 

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